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消費税の課税事業者と免税事業者の判定方法

消費税に関して、法人には課税される事業者(課税事業者)と、免税される事業者(免税事業者)の2種類がある。原則的存在が課税事業者で、免税事業者というのは中小企業などの事務の煩雑化を避けるための特例的措置である。したがって、免税事業者でも事業規模が大きくなってくるとこの特例的措置が解消され、課税事業者へと移行しなくてはならなくなる。課税事業者が原則、免税事業者は特例。ゆえに課税事業者であるかどうかの判定方法には、特例に逃げ込もうとする大規模企業を追い出すための、細かい基準が付いて回る。

課税事業者と免税事業者の判定方法

消費税課税事業者選択届出書の提出の有無

まず、先述のとおり免税事業者は特例という扱いなので、特例が要らないというのであれば、売上高の大小に関わらず期首の前日までに希望することにより課税事業者となることができる(所轄の税務署に「消費税課税事業者選択届出書」を提出する)。特例の返上という形ではあるが、期間中の仕入や設備投資が多く見込まれる場合、場合によっては課税事業者である方が得であることもあるから、返上した法人が必ずしも殊勝というわけではない。

基準期間における課税売上高(前々年・前々期)

特例的な免税事業者になれるかどうかは、課税売上高が1000万円を超えるかどうかで決まる。課税売上高とは、総売上高から不課税取引売上高と非課税取引売上高をのぞいたもの。どういったものが不課税・非課税なのかは以前のエントリに書いた

課税売上高が1000万円を超えないのであれば、中小企業とみなされ、免税事業者の資格を得る。問題はいつの課税売上高が基準となるかであるが、個人事業主であれば前々年、法人であれば前々期の課税売上高が基準となる。前年や前期を基準とすると、事業年度が始まったタイミングでその年度が課税なのか免税なのか知ることができないので当然とも言える。

ちなみに、法人の設立1期目など、基準となる事業年度が1年に満たない場合は、1年分に換算して算出する。たとえば1期目が6ヶ月ならば、3期目に免税事業者となるかどうかの判定は、1期目の課税売上高を2倍した額と1000万円を比べる。

特定期間における課税売上高もしくは給与支払等合計額

前々期を基準とする場合、急激に課税売上高が上がった企業からの税金の取りはぐれが生じる。ということで、そうした穴を塞ぐために平成25年1月1日以降開始する事業年度については、基準期間に加えて特定期間の課税売上高も判定の基準に加えなければならなくなった。特定期間とは、個人事業主の場合前年の1月1日から6月30日までの期間。法人の場合前年の事業開始日から6ヶ月。この期間の課税売上高が1000万円を超えるようならば、免税事業者になることはできない(なお、期間が7ヶ月以下の事業年度からは特定期間をとらないので、設立1期目を7ヶ月以下にすると、2期目は特定期間による判定を免れることができる。この穴もその内塞がれそうではあるが)。

ただし特定期間による判定については、課税売上高の他に給与等支払額の合計額を基準とすることもでき、課税売上高が1000万円を超えているようでも、給与等支払額合計が1000万円以下であれば、免税事業者資格を得られる。

新設事業者の場合の原則と資本金等による判定

新設事業者の場合、基準期間にあたる前々年・前々期が存在しないため、自動的に免税事業者の資格を得る。また、2年目・2期目についても、先述の特定期間の縛りに引っかからない場合は免税事業者で居続けられる。

ただし、これにもまた例外がある。新設事業者の資本金が1000万円以上である場合と、新設事業者にとっての基準期間において課税売上高が5億円を超えている事業者が、新設法人の株式の50%以上を直接または間接保有している場合。前者はともかく、後者は新法人設立による税金逃れを狙い撃ちする判定基準であり、一般的にはあまり意識する必要が無いものだろう。

ベンチャー起業などでは、あえて資本金を1000万円未満に設定することで、第1期から課税事業者となることを避けることがよく行われている。

消費税課税事業者選択届出書の注意点

特例は要りませんという意思表示のための消費税課税事業者選択届出書であるが、これを提出してしまうと最低2年間課税事業者であり続けることが求められる。どうしてそういう規則ができたのかというと、これもやはり税金逃れの穴を埋めるためであったりする。どういった穴だったかについては、次回あたりトリビアとして紹介しよう。

税金逃れを試みる事業者が多いせいで、判定方法からなにから複雑になっているのである。と、先達への恨み事を言いつつ。

 

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