神奈川県でIT起業&税金のブログ

神奈川県でIT企業を起業するブログです。税金についてのメモも。

起業ブログに求められるものって、起業してからの実務における苦労の記録ではないよな、と気付く

起業ブログと題したブログを一年以上運営し、起業してからの諸手続きや必要知識などについて延々と書き続けてきた。これが私的なメモとしては大変実用的なモノになっているのだけれど、果たしてその情報が「起業ブログ」で検索してきた訪問者にとって欲しい情報になっているのかというと、そんなことはないだろう、と急に気付いた(笑)。

そもそも、「起業ブログ」を検索してやってくる訪問者というのは、まだ起業していない状態で、起業しようかどうかの選択途上にある状態だろう。

さらに言ってしまえば、その内のほとんどが結局起業しない状態で長く留まって終わる。したがって、起業してから起こりうる面倒臭い事柄の説明というのは、まったくもって必要とされていない。必要とされるのは、起業した自分というファンタジーをより盛り上げるための情報だろう。つまり、いかに起業というものが究極の決断で、その決断を超えた者がどれほどすごい英雄で…といったもの。そうしたエンタテインメント性を考えると、どうしても胡散臭い啓発寄りの内容になってしまう。

でも、ディズニーのクルーがアトラクションで冷めた対応をしないように、「起業は難敵ですよ!」「さあ、勇気を持つのです!」と言い続けていないといけない。まかり間違っても、「起業はただの事務手続きでしょう」などと口にしてはいけない。

他の例に置き換えてみると、「婚活ブログ」において、「結婚しても何も変わらないよ?」とか、「結婚後にはこんなに面倒臭い手続きがあります」などとは書かないだろう。

さらに他の例に置き換えると、宗教者が発言するのは「死後の世界なんて無いですよ」ではない。「死後の世界をより良くするために(生きている限りずっと)備えましょう」である。

「起業ブログ」の検索訪問者に訴求する形で書いてみると、こんな感じになるだろう。

あなたの起業準備、本当に足りていると言えますか?

起業準備が完了して、あとは書類を提出するだけとお考えの皆さん。本当にそれで大丈夫でしょうか?

準備万端と思って起業はしてみたものの、実際には見通しが甘かった、そして会社を倒産させてしまい、人生の敗者となってしまった。こんなことなら、起業せずにずっと会社員でいればよかった…そんなケースが世の中に満ちあふれています。

そこで、皆さんは起業を成功させて人生の勝者となるべく、以下のポイントについて、何度も用心してチェックを行わなければなりません。云々云々。

 

起業ブログと起業ブログの読者を馬鹿にしたいというわけではなく、うちのようなスタンスのブログが起業ブログを看板に掲げるのは間違っているだろうと気付いたわけだ。ディズニーランドの看板を見て中に入ったら、オリエンタルランド株主総会だったぐらいの違い。エンタテインメント感あるコンテンツも加えるか、もしくは看板を替える必要があるってことかな。