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【解決済み】自動販売機の設置により賃貸物件建築時の仮払消費税が取り戻せた問題

消費税の課税事業者と免税事業者の判定方法は前回まとめた通り。設立直後の法人は資本金が1000万円以上であったり大企業の子会社であることが明白であったりしない限りは、課税事業者となるかどうかの基準期間が存在しないため、免税事業者となる。

ただし、消費税課税事業者選択届出書を法人設立時に税務署に提出する事で、第1期から課税事業者となることもできる。今回はこの仕組みを用いてかつて行われる事の多かった、消費税回収テクニックの話。

賃貸物件に自動販売機が付いていると便利なだけでなく…

築10〜15年ほどの賃貸物件を眺めていると、物件に自動販売機がくっついているタイプのものが結構多い事に気付く。入居者へのサービスのためにつけているのかと思いきや、実はこれが今回のテクニックに必要であった道具である。

賃貸物件の家賃収入については、非課税取引、つまり消費税をとる妥当性はあるものの特別なお目こぼしでとられていないタイプの取引にあたる。

つまり、家賃収入のみの場合には、課税売上が発生していない。したがって、仕入時に払った仮払消費税分を、仮受消費税分と相殺して差額の還付を受ける事はできない。

一方、物件に自動販売機を設置すると、自動販売機の売上が課税売上となるので、課税事業者として申請できる可能性が出てくる。ただし、売上の95%以上が課税売上でない場合には、課税売上に対応する部分の課税仕入を算出し、その分との相殺になってしまう(たとえば自動販売機の設置にかかった金額の消費税分など)。そこで、賃貸物件の完成後、第1期を1ヶ月間などの短い期間で取り、その間は入居者を入居させず非課税売上を発生させない。そうすることで、第1期の売上は課税売上のみとなり、95%以上基準を満たすため、課税売上に対応する部分を区分せずに仕入で仮払いした消費税分全額との相殺が可能になる。

そうすると、賃貸物件を建築した際の金額にかかる莫大な消費税から、自動販売機の売上にかかる小額の消費税を引いた差額が手に入るというわけだ。

国によるこの問題への対策

さて、そこで前回のヒキであったような話。国としてはこうした事例を見過ごすことはできなかったため、消費税課税事業者選択届出書を提出した場合2年間は課税事業者でないといけないという縛りをつけることになったわけだ。また、この2年間の内に調整対象固定資産と呼ばれる消費税を含めない価格が100万円以上の固定資産を取得した場合、免税事業者に戻れない期間が取得した事業年度より3年間となる(平成22年4月以降の改定内容)。

加えて、課税事業者において調整固定資産取得から3年間の通算課税売上割合と取得期の課税売上割合が著しく変動したとみなされる場合は、3年間を通算した課税売上割合と取得期課税売上割合との差額を仕入時の消費税分に乗算し、3年目の仕入控除税額に加算または控除しなければならなくなった。

(参考:課税売上割合が著しく変動したときの調整 国税庁

 

迂遠な穴の塞ぎ方がされているもので、消費税にかかる事務処理を増大させているような気がするが。とりあえず課税事業者で100万円以上の固定資産を取得した場合には、こういったことの考慮もしておかなかければならない。

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